波山おととし出光美術館で感嘆した板谷波山の作品にまた会いに行った。けぶったような釉薬が控えめな美しさで 伊万里や清朝の染付け、欧州の磁器の直截的な鮮やかさとは陰翳をなす。 うすものをまとったような淡い色合いが美しく 炎を超えた静謐さがつよく感じられる焼き物。 十三夜の月にむら雲の色調を思い出した。 意匠も素敵で、八手の葉も白い磁器の紋様にしっくりくる発見に驚いた。 いつか波山やルーシー・リーのような陶磁器をつくれたら、と思う。 昔は(十代の頃は)多色の焼き物にはあまり興味がなく 粉青(三島)や井戸に李朝の白磁、日本のだったら備前や志野くらいに好みを限定していた。 歳月を経て、こんな表現もある!と好きなものが広がってきたのかも...気が多いだけかもしれないけれど(^^;;)。 出光での展示もそうだったが、 轆轤を担当したひとの紹介がされていたのもちょっとうれしかった。 作品はすべて波山名義だが、じっさいにろくろをまわして容作ったのは現田市松という。 陶磁器でも ミケランジェロやブリューゲル、狩野派みたいな 工房(分業制)があっておもしろい。 Copyright 2003-2007 Dalnara, confuoco All rights reserved. ジャンル別一覧
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